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英語リッチと英語プア―イングリッシュ格差社会 (Kobunsha Paperbacks 109)

英語リッチと英語プア―イングリッシュ格差社会 (Kobunsha Paperbacks 109)
ケビン クローン 越智
英語リッチと英語プア―イングリッシュ格差社会 (Kobunsha Paperbacks 109)
定価: ¥ 1,000
販売価格: ¥ 1,000
人気ランキング: 5771位
おすすめ度:
発売日: 2007-08
発売元: 光文社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

拝金主義者なら、どうぞ。
一読して、「英語力=高給取り=金が全て」という図式が鼻につきました。
「日本の携帯電話メーカーが世界進出できなかったのは、英語のマニュアルが酷かったせいだ」と繰り返し述べていることには、失笑を禁じ得ません。
日本の携帯市場の特殊性をまったくご存じないか、知っていて無視をしたのか。前者なら勉強不足、後者なら悪意に満ちています。
いずれにしても、読者に誤解を与えている点では、公刊するに値しない書物だと思います。
金のために英語力を磨いたところで、尊敬される人にはなれないでしょう。
ただ、人から軽蔑されても、金儲けができればいいという拝金主義者なら、共感できる部分が多い本でしょうね。



外資=ゴールドマンサックス?
 本書の主張は、その骨格において正しい。日本のホワイトカラーほど付加価値が低い労働者が世界的に見て高い給与を得ている例は他にないからだ。著者が述べるとおり、英語能力という付加価値もない労働者は、自ら下流への道を歩いているようなものだ、というのはその通りです。
 しかし、外資で働いたときの給与例がゴールドマンサックスだけ、というのは主張としてお粗末だし、和製英語を「おかしい」からとわざわざ紙数を費やすような資源と時間の無駄は英語本にでも任せてもよかったのでは?
 英語能力=仕事能力ではない筈だが、英語能力がさも金銭報酬的な成功への道のような主張は鼻につく。日本の経済力、義務教育制度の確かさ、識字率の高さを考えると確かに日本人の平均的な英語能力は低すぎるが、日本という村にあって、100人が100人ゴールドマンの高給取り管理職になる必要はない。
 したがって、時間を有効活用してスキルを高めるような自己啓発的な内容が欠けているのは残念ですが、英語が不得意でこのタイトルが気になった人には一読の価値アリです。

英語ピープルの感覚が分かる本
テレビ等でご存知の筆者が、イングリッシュ格差が、個人のレベルのみならず、国際的な格差まで生んでいることについて淡々と記しています。日本ピープルを馬鹿にした発言やアメリカ至上主義を吐露している部分も多く見受けられ、例えば「日本の議会における与党は共和党」といった記述にカチンとくることもあるかと思います。アメリカ的な視点で書かれているので、好き嫌いがはっきりと分かれる本かと思います。

ただ、好き嫌いはさておいて、そうした政治批判も日本人批判も「英語ができない所以である」ということにつなげて綴られています。英語ができない日本は先進国の中で致命的な位置にいることは笑えません。

英語ができる、できないで、個人レベルでも所得に大きな差ができますし、国レベルでも、英語ができない所以に起こる外交問題や国際競争での激化が綴られています。確かに、世界は英語で動いているわけですから、「美しい日本語が話せたらいい」となんて言ってられません。

筆者はそうした英語プアの原因として、旧文部省による英語教育が原因で、現在の翻訳教育から会話中心のディベート教育に変えるべきだと言っています。(小)・中・高・大と10年近く勉強しているにも関わらず、教師が英語もろくにしゃべれずに、受験の難しい翻訳英語を強いているのでは、NOVAウサギに笑われるのも当然です。ただ、国全体のレベルで見れば英語教育が悪いのは分かりましたが、個人レベルでのソリューションをもう少し提示して欲しかったところです。

少し露骨な表現もありますが、それにカチンときて「おい、ケビンいいかげんにしろ!」というよりは、事実として受け止めなければならない部分も多々あります。日本人の感覚を大事にすることも大切ですが、このような英語ピープルの感覚も少なくとも表面上は理解しなければ、この先、国際的に取り残されてしまいます。そうしたときに、「日本人の美しい心は絶対に変えたくない」と思う方もいるかもしれませんが、最後に、印象的な一文を。

「巨人軍と同じで、大和魂は不滅never dieなのです。英語を話すと、それがなくなるというのは、オカルト的思考です。」

といった感じで、綴られています。これから英語を学ぶ意識がある方は読んで損はないと思います。



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